ラマダンに突入

6月になりセネガルも少しずつ暑くなってきました。雨季に入るのはもう少し先なようですが、今から気が重いです...。

 

さて変化するのは気候だけではありません。2016年は6月6日からイスラム圏でラマダンが開始されるのです。イスラム圏で過ごす初めてのラマダン。犯罪などが増える時期だと言われているので身の回りには気をつけたいですが、街の様相がどう変わるのか楽しみでもあります。

 

ラマダン=断食というイメージは勿論ありますが、宗教的に見てラマダンにはどんな意義があるのでしょうか。個人的にも良く把握できていない問題だったので、フランス語の勉強がてら調べてみました。

 

取り上げるのは2013年にフランスのニュースサイトに掲載された小さな記事です。そもそもラマダンって毎年日程が違うものだったんですね...!

元の記事はこちら

http://www.terrafemina.com/societe/societe/articles/28080-quest-ce-que-le-ramadan-origine-signification-et-traditions.html

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ラマダンとは何か? その起源、意義、伝統

 

前年までとは異なり、フランスイスラム評議会(le Conseil français du culte musulman)によってラマダンの開始と終了の日程があらかじめ定められた。これまでその日程は月の観察に基づいて、前日にしか知ることは出来なかった。イスラム地域における伝統的な祭りであるラマダンは、その起源および意義を持っている。もう少し詳しく説明しよう。

 

今年(2013年)フランスにおいて、ラマダンは7月9日に開始され8月8日に終了することになっている。この日程はフランスイスラム評議会によってあらかじめ定められたが、通例と異なり、ラマダンを行う人々が前もって準備を行なえるように、月の観測を考慮に入れることなく明かされることとなった。これまではラマダンの日程は開始の前日にしか知ることは出来なかった。

 

ラマダンとは何か?

ラマダンはイスラム教における五柱の1つである。その期間中は夜明けから日没まで、ムスリムの人々はものを食べたり、飲んだり、タバコを吸ったり、性的な関係を持ったりしてはならないという瞑想の期間なのだ。例外的に病気の人、生理中の女性、妊娠中(あるいは授乳期間中)の女性、老人、そして小さな子どもはこの断食の遂行を免除される。

 

ムスリムの人々は祈り、彼らの生活の中で信仰が占める位置、そして人間としての質(例えば忍耐、喜び、哀れみ、謙虚さなど)を高める方法について熟考する必要があるのだ。最終的にラマダン期間終了の直前に、モスクもしくはそれを必要としている個人に義務的に税を支払うという形で、彼らは施しを行う。日没後、信者たちは家族や友人たちで集まり祭り用の食事を摂取する。ラマダン月が終了した最初の日はイド・アル=フィトルと呼ばれるラマダンの終了を祝う祭りを執り行う。

 

ラマダンの起源

ラマダンは預言者マホメットによるコーランの啓示に端を発し、1か月の間(イスラム暦における9月)行われる。ラマダンは全ての罪を燃やす良い行いだと考えられているため、アラビア語ラマダンを表す“ramida”という語は強烈な熱さを意味する。ムスリムの人々が断食をしなければならないのは、コーランの中でアッラーが、ユダヤ教徒によって行われるヨム・キプルに際しての断食(25時間続く)と同様なものとして、断食の義務を宣言しているからである。

 

ラマダンの日程は毎年変わり、月の位置、および地球上でのそれぞれが住む場所に応じて算出される。日程はそれぞれの国のイスラム機関によって定められ、フランスでは上述のフランスイスラム評議会がその仕事を担っている。

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ラマダン月にモーリタニア・モロッコとセネガル以外のアフリカのイスラム圏に足を踏み入れるので、国ごとの違いなども感じられればなと思います。