タリベについて①

明日7月6日に1か月続いたラマダンがようやく終了します。

僕はイスラム教徒でないので、ラマダンをやっていたわけではありませんが、近くの食堂の殆ど全てが日中は閉まってしまい、買ったものを外で食べたり飲んだりするのも周りの目を気にしてしまうようなこの期間は個人的にはとても暮らしづらいものでした…。

ですが、ラマダンの終わる明日はコリテと呼ばれるお祭りがあり街が大いに賑わうようなので楽しみです。

 

さて今日はタリベについてです。

タリベとは何だという方も多いと思いますので、まずは説明を少々(僕もまだ勉強中なので、間違いなどに気付かれた場合はご指摘いただけると幸いです)。

 

セネガルラマダンを多くの人が行っていることからも分かるように国民の大半がイスラム教徒の国です。セネガルイスラム教にはムリッド教団やティジャーニー教団などいくつかの宗派があり、それぞれの宗派にはマラブーと呼ばれる宗教指導者が存在しています。タリベとはそのマラブーに仕える弟子のような存在を指します。

タリベとなった子どもたちは親元を離れ、マラブーの下で修業を積むことになります。本来この修行はコーランの学習などを軸に行われるはずなのですが、腐敗した一部のマラブーはタリベにストリートチルドレンさながら路上でお金を集めさせているのです。

セネガルに来ると実に多くのこうしたタリベからお金をせがまれるという経験をすることになります。

 

こうしたマラブーの悪事を取り締まる法律が2005年に出来たのですが、宗教的なロビー活動の影響もあり、政府にとってこの法律を実行に移すのは難題であったようです。

しかし、Le Témoinという新聞社が7月4日に発行した新聞では、一面に大きく「119人のタリベの救出」という見出しが躍っており、内容を見てみると、ダカール内各地でいよいよ取り締まりに踏み切り、警察によって多くのタリベが保護されたとのことでした。

 

この特集は出来事そのものの概要、タリベへのインタビュー、政府関係者へのインタビューと3つの記事で構成されており、今回はこの一連の特集を訳してみることにします。Le Témoin紙はオンラインサイトをやっていないようで元記事のリンクを張ることは出来ませんでした...。

まずはタリベへのインタビューからです。タリベの年齢について正確な言及がなかったため、街で見かけることの多い小学校入学前後の少年を想定して訳しました。若干子どもっぽ過ぎる口調になっているかもしれませんが...。

 

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≪僕らの両親は僕らにダカールで物乞いをさせるために学校をやめさせたんだ≫

 

 物乞いの状況とは子どもに対する迫害である。首都の路上での物乞いを禁止する政策決定が施行開始されてから、Le Témoin紙はダカールの数地区を周った。我々のレポーターは2人のコルダ州(訳者注:ガンビアを挟んだセネガル南部の州)出身の子どもタリベに出会い、彼らの悲しく、そして胸を打つ話を取材した。ルート・デュ・フロント・ドゥ・テールにある菓子店の横に並んで座り、2人の子どもは来客の動きをいささかも見ていなかった。午前0時を少々過ぎていた。彼らは我々に気付くやいなや逃げようとした。しかし、我々が警察でないことを丁寧に説明すると安心したようであった。密着取材だ。

 

Le Témoin紙(以下T) : こんな真夜中にここで何をしているの?
サンバ・ジャオ君(年長の子:以下サンバ) : 3日間ここでコリテの衣装を買うためのお金を集めてるんだ。

 

T : その3日間の間、毎晩指導者のところへ帰ったの?
アマドゥ・バルデ君(年下の子:以下アマドゥ) : (突然反応を示して)いいえ。僕らのマラブーは3日間かけてお金を集めてくるように言ったよ。みんな自分自身のブーブー(訳者注:ゆったりとした丈の長い民族衣装)を買わなきゃいけないんだ。パーセル・アセニー(訳者注:地区の名前。恐らくそこに寝床がある)へは帰らずに夜は外で過ごしてる。
サンバ : 2013年からこうしているんだ。いつもこんな感じだよ。時々十分なお金を見つけられないこともある。正直に言うと、ほとんど集められないんだ。だって今は、みんながくれるのは砂糖かお米ばかりだからね。お金を貰えるのはすごく珍しいことで、貰ったとしても本当に少しなんだ。だから僕らのマラブーが決めた短い期間のなかで十分なお金を集めるのは難しいんだ。

 

T : いくら彼に渡さなきゃならないの?
サンバ : 僕らのマラブーは正確な金額を僕らに指示しているわけではないんだ。だから持ってるだけ持って行くんだよ。一日にどれくらい集められたかによるね。たまには本当に少しの金額しか持って帰れないこともあるんだ(と言って手元の100フラン(訳者注:約20円)コイン2枚を見せる)。靴も履いていないし。靴が嫌いだからじゃなくて、靴を買うだけのお金がないんだ。まあ裸足でも気にしないけどね。
アマドゥ : 僕は、もし靴が買えるなら履きたいなぁ。裸足は嫌いだよ。

 

T : お父さんやお母さんがどうしてるかは知ってる?
サンバ・アマドゥ : めったに聞かない。僕らのマラブーはたまに「お父さんお母さんが君たちを救ってくださるよ」と言うだけなんだ。

 

T : 寂しくない?
サンバ : とっても!(少し笑って) でも、ずっと会えないのに慣れちゃったから、たいしたことじゃないよ。

 

T : 君たち歳はいくつ?
サンバ : 年齢は知らないんだ。
アマドゥ : 僕も知らない。(編集部注 : 恐怖からか言葉数が少なかった。インタビューの間中ずっと、彼は右左をキョロキョロと見ていた)

 

T : コルダ州の何という村から来たの?
サンバ : アマドゥと同じ村に住んでいたんだ。サレ・ムウサ・ノウルーという村(編集部注 : ガンビアへ続く一帯がある街の入り口から1キロ程の村)だよ。僕らの家は隣同士だったんだ。

 

T : フランス語の学校に行くことはなかったの?
サンバ : いや、コーランを学ぶために両親が僕をダカールに連れてくるまで、僕はフランス語の学校に通っていたんだ。でも来てみたら、コーランを学ぶよりも道で過ごす時間の方が長いけどね。

 

T : 夜は一つの部屋に何人で寝るの?
サンバ : 僕らの部屋には26人いるよ。

 

T : 毎朝、物乞いに行く前に体を洗う?
アマドゥ : いいえ(悲しそうながら無邪気な雰囲気で)。起きたらすぐに道に出て、何か食べるものを探すんだよ。
サンバ : アマドゥの言うとおりだ。体を洗うことはめったにないよ。でもたいしたことじゃないよ。お金を集めることで頭がいっぱいだし、それに、洗わなくても死ぬわけじゃないからね。神様が僕らを守ってくれるさ。

 

T : 政府が君たちの物乞い活動をやめさせようというキャンペーンを始めたのは知ってる?
サンバ : うん。何人かの仲間は捕まったからね。だから建物の後ろに隠れたんだよ。君たちがこっちに向かって近づいてくるのに気付いた時、アマドゥは怖がってたんだ。今はダカールにいるよりコルダの両親のもとに帰りたい。涼しい季節はキツいんだ。

ラマダンに突入

6月になりセネガルも少しずつ暑くなってきました。雨季に入るのはもう少し先なようですが、今から気が重いです...。

 

さて変化するのは気候だけではありません。2016年は6月6日からイスラム圏でラマダンが開始されるのです。イスラム圏で過ごす初めてのラマダン。犯罪などが増える時期だと言われているので身の回りには気をつけたいですが、街の様相がどう変わるのか楽しみでもあります。

 

ラマダン=断食というイメージは勿論ありますが、宗教的に見てラマダンにはどんな意義があるのでしょうか。個人的にも良く把握できていない問題だったので、フランス語の勉強がてら調べてみました。

 

取り上げるのは2013年にフランスのニュースサイトに掲載された小さな記事です。そもそもラマダンって毎年日程が違うものだったんですね...!

元の記事はこちら

http://www.terrafemina.com/societe/societe/articles/28080-quest-ce-que-le-ramadan-origine-signification-et-traditions.html

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ラマダンとは何か? その起源、意義、伝統

 

前年までとは異なり、フランスイスラム評議会(le Conseil français du culte musulman)によってラマダンの開始と終了の日程があらかじめ定められた。これまでその日程は月の観察に基づいて、前日にしか知ることは出来なかった。イスラム地域における伝統的な祭りであるラマダンは、その起源および意義を持っている。もう少し詳しく説明しよう。

 

今年(2013年)フランスにおいて、ラマダンは7月9日に開始され8月8日に終了することになっている。この日程はフランスイスラム評議会によってあらかじめ定められたが、通例と異なり、ラマダンを行う人々が前もって準備を行なえるように、月の観測を考慮に入れることなく明かされることとなった。これまではラマダンの日程は開始の前日にしか知ることは出来なかった。

 

ラマダンとは何か?

ラマダンはイスラム教における五柱の1つである。その期間中は夜明けから日没まで、ムスリムの人々はものを食べたり、飲んだり、タバコを吸ったり、性的な関係を持ったりしてはならないという瞑想の期間なのだ。例外的に病気の人、生理中の女性、妊娠中(あるいは授乳期間中)の女性、老人、そして小さな子どもはこの断食の遂行を免除される。

 

ムスリムの人々は祈り、彼らの生活の中で信仰が占める位置、そして人間としての質(例えば忍耐、喜び、哀れみ、謙虚さなど)を高める方法について熟考する必要があるのだ。最終的にラマダン期間終了の直前に、モスクもしくはそれを必要としている個人に義務的に税を支払うという形で、彼らは施しを行う。日没後、信者たちは家族や友人たちで集まり祭り用の食事を摂取する。ラマダン月が終了した最初の日はイド・アル=フィトルと呼ばれるラマダンの終了を祝う祭りを執り行う。

 

ラマダンの起源

ラマダンは預言者マホメットによるコーランの啓示に端を発し、1か月の間(イスラム暦における9月)行われる。ラマダンは全ての罪を燃やす良い行いだと考えられているため、アラビア語ラマダンを表す“ramida”という語は強烈な熱さを意味する。ムスリムの人々が断食をしなければならないのは、コーランの中でアッラーが、ユダヤ教徒によって行われるヨム・キプルに際しての断食(25時間続く)と同様なものとして、断食の義務を宣言しているからである。

 

ラマダンの日程は毎年変わり、月の位置、および地球上でのそれぞれが住む場所に応じて算出される。日程はそれぞれの国のイスラム機関によって定められ、フランスでは上述のフランスイスラム評議会がその仕事を担っている。

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ラマダン月にモーリタニア・モロッコとセネガル以外のアフリカのイスラム圏に足を踏み入れるので、国ごとの違いなども感じられればなと思います。

2016年5月現在のダカールでのモーリタニアビザ取得について

こんにちは。

今日はちょっと留学というテーマからは逸れた話ですが、何らかの参考になれば幸いです。

 

6月に諸事情でダカールからモロッコのマラケシュまで陸路を使って行くことになりました。そこでダカールで経由地であるモーリタニアのビザを取得しようと思い、今日モーリタニア大使館に赴いたのですが、入り口で「ここではビザは取れないよ。国境のロッソに行って取ってくれ」と言われ追い返されてしまいました。

 

何人かのバックパッカーさんのブログを拝見したのですが、大方の人がダカールモーリタニアビザを取得できると書いていらしたのに対し、2015年4月にダカールでの取得を試みられた方のブログでは僕と同じような状況になったと書いてあったので、ここ1年ほどで状況が変わったのでしょうね...。

 

今後状況がどう変わるかは分かりませんが2016年5月現在、ダカールではモーリタニアビザの取得は不可能であるようです。

 

ロッソに行った際のビザ取得についてもまた記したいと思います。

 

ダカールのフランス語学校‐内容編‐

こんにちは。

今日も前回に引き続き僕が通っているフランス語学校Institut Françaisついてです。

前回は手続きなどについて説明しましたが、今回は主に授業内容やクラスの雰囲気などについて書こうと思います。

 

前回説明したとおり授業時間には2通りあって、1つは月曜日から金曜日の週5回、朝の9時から12時までという授業が3週間続く集中コース。もう1つは週3回、夕方18時から19時半という授業が約2カ月続くゆったりコースです。僕は集中コースに通っているので今回の記事はそこでの印象をもとにしています。

 

①授業内容について

授業は基本的に教科書の内容に沿って進められます。1課に見開き2ページで構成されるレッスンが3つあり、1週間で1課を終える程度のスピード(1日に見開き1~1.5ページほど)で行われます。1つのレッスンにはそれぞれテーマ(旅・人道支援・映画・文化の違いなど)が付されていて、それぞれのテーマに沿ったボキャブラリーとともに、新たな文法事項や会話表現・フランス語特有の言い回しを学び、読み書き聞きと幅広く学習を進めていくことが出来る、ある意味オーソドックスですが充実した内容になっています。

その他に文法事項をまとめたプリントが毎日配布され宿題となります。

 

僕は日本ですでにある程度の文法事項を学んでおり、会話と聞きの能力を進歩させることを目的にしているので少々余裕を持って受けられていますが、まっさらな状態からだと結構大変だろうな~と感じるくらいトントンと進んでいきます。そういったこともあり、個人的には授業の質は全く悪くないと思っています。

 

 

②先生について

僕は現在2コース目を受講しているのですが、1人目の先生はフランスで生まれ育ったドイツ人、今の先生はアルゼンチン系のフランス人で2人とも発音はとても綺麗で、語彙や文法事項の説明も丁寧に分かりやすく行ってくれます。

宿題以外に個人的にエッセイなどを書いて添削してもらいたいと言っても断られることなどはなく、むしろしっかりとした添削とコメントをもらうことが出来ます。

 

③クラスメートについて

授業は手続きの際に行ったテストで振り分けられたレベルのクラスで行われるので、多少の差はあれど基本的にクラスメートのフランス語能力は似通っています。

 

クラスメートの国籍は様々で、前回のクラスでは日本人(僕を含めて)3人、韓国人2人、アフガニスタン人2人、サウジアラビア人1人、イラン人1人、メキシコ人1人、コロンビア人1人、レバノン人1人、モーリタニア人1人、オーストリア人1人の計14人でした。

コースを合格すると次のレベルのコースに進めるので、現在のクラスでは僕の他に上述の韓国人1人、イラン人1人、モーリタニア人1人、アフガニスタン人2人がそのまま進級し(合格しても受講自体をやめる人もいます)、その他新たに日本人1人、オーストラリア人1人、ドイツ人1人が加わり計9人となっています。

 

年齢層も幅広く、僕のような大学生くらいの年代から、30~40代の壮年期の人や、稀ですがおじいちゃんおばあちゃんと呼ぶくらいの年代の方がいたりします。

 

授業内容についての中で「読み書き聞きなど」と書きましたが、会話についてはディスカッションなどの時間を特に設けられるということはあまりなく、授業の中でみんな自由に質問などをしながら伸ばしていくというスタイルになります。

しかしそれだけではどうしても足りないと感じてしまう方もいるでしょう。そこで僕がオススメしたいのが授業が始まる30分前くらいに学校に到着し、授業を待つ時間に続々とやってくるクラスメートと会話をすることです。会話能力の向上に直結するのは勿論、仲良くなりながら他の国の文化を知れ、また授業前の良い脳慣らしにもなります。

 

 

④注意

自分でどうすることも出来ない問題ではあるのですが、同じレベルのクラスメートが最低6人揃わないとそのレベルの授業は開講されません。生徒の多くがフランス語を学ぶためにわざわざセネガルまで来ている訳ではないという事情もあって、特に少し上のレベルになると開講されないことが多くあるそうです。セネガルでフランス語を学ぼうと思っている方はこの点を頭に入れ、基本的にはInstitut Françaisで良いとしても、レベルが上がった際などに備え他の選択肢も考えながら行動すると安心だと思います。

 

 

いかがでしたでしょうか。ひとまず学校の紹介は前回今回で終わりにしようと思いますが、何か質問などありましたらお気軽にコメントしてください。

アフリカに来たいという気持ちと、質の良いとまでは言わずとも決して悪くないフランス語を学びたいという気持ちを両立させることは可能である、ということが伝わっていたら幸いです。

ダカールのフランス語学校‐入学手続き編‐

こんにちは。

何と前回の更新から1カ月以上が経ってしまいました...。というのも入居したアパートのネット工事で色々とトラブってしまっており、ネット環境がなかなか手に入らなかったのです。ネット開設の際の云々もおいおい書いていければと思いますが、今回はずっと後回しにしてしまっていた学校の話をしようと思います。

 

僕は今フランス語を学ぶために、ダカール中心部のPlateauという地区にある語学学校、”Institut Français”に通っています。この機関は世界中でフランス語やフランス文化の称揚を目的に設立されているもので、日本でも東京、横浜、関西(大阪/京都)、九州(福岡)の4支部5都市に設置されているすごく規模の大きい機関です。

 

セネガルにはダカールとサンルイにあり、今回は主にダカール校の登録手続きについて説明します。

ダカールInstitut Françaisはごった返す街の中にありながら、校舎全体が綺麗な水色の壁に囲まれ、誰でも入ることは出来るものの厳重な持ち物検査を受けなければならず、周囲の中で異質な雰囲気を放っています。

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(周囲と切り離され、とても洗練された様相をもつ校舎。ここで手続きを進めます。)

 

この校舎には図書館、映画館、ステージやレストランが併設されており、全てが少し一歩引いてしまうほどに非常に清潔に保たれています。

余談ですが、ここのレストランでは毎週火曜日7500CFA(約1500円)でビュッフェ形式のランチを提供しています。僕のような普段の昼ごはんを500CFAで済ませている学生にとってはかなりの高額ですが、セネガル料理に疲れた時や野菜不足を感じた時などにはありがたい存在です(普段もビュッフェではないですが、しっかりとしたメニューがそろっています)。

 

さて、本題の登録手続きですが実はInstitut Français DakarのHP(http://www.institutfrancais-senegal.com/-Cours-a-l-Institut-.html)に学費や授業日程などは詳しく書かれています。と言ってもここはアフリカ大陸、HPの情報までも眉唾に感じられてしまうでしょうし、日本からネットを介しての手続きなど出来るはずもなく、完全な安心は日本からサイトを見るだけでは得られないでしょう。事実僕もそうで、メールでコンタクトを取ってみたものの返信が来ないまま出国を迎えてしまい非常に不安でした(笑)

なのでここでは出来るだけ詳細に綴ります。学校HPの情報と照らし合わせながらご覧いただくとより分かりやすかと思います。

 

 

校舎に入って少し直進した左手(上の写真の建物です)に受付があり、ここに基本的に2名のスタッフが常駐しています。ここからは勿論フランス語での応対をすることになります。

 

それぞれの学期には約1カ月弱の登録期間が設けられており、例えば4月5日から始まった2016年春学期の登録期間は3月7日から4月1日でした。この登録期間中に受付に赴き、授業を受けたい旨を伝えます。登録が初めての場合は授業登録に加えて、会員登録(L'adhésionとHPには記載)もする必要がありますが、これはまとめて行うことが出来るのでそこまで気にする必要はありません。

 

また登録が初めての場合、ここで所属クラスのレベルを決めるテストを受けることになります。テストは登録期間中の毎週月曜日、水曜日の午後14時30分から行われている(2016年5月現在)ので、テスト後そのまま登録出来るよう月曜日か水曜日に手続きに行かれることをオススメします。

 

テストは文法や語彙の大問が3~5つ載っている紙が一枚配布され、解き次第試験監督のような先生に報告しその場で答え合わせ、ある程度理解しているとみなされれば次のレベルのテストが配布されるということを自分のレベルが判定されるまで繰り返します。

 

テストによるレベル判定が終了すると手続きに移ります。まず授業時間帯の選択です。週5回1日3時間で3週間続く集中コースか、週3回1日1時間半で約2カ月続くゆったりコースがあり、現在は集中コースが朝の9時から、ゆったりコースが夕方6時からとなっています。授業期間は異なりますが、合計時間はどちらも45時間であり、コースによって学費が変わることもないので自分の都合の良い方を選択してください。

この際に自分が受ける授業が開校される教室が教えられます。実はInstitut Français Dakarにはこの手続きを受ける校舎から歩いて15分ほどの場所ににもう一つ校舎があり、そちらの校舎だと言われる場合もあります。ちなみにもう一つの校舎にはレストランや図書館などの施設はなく、完全に教室棟のみしかありません。

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(もう一つの校舎。フランス大使館の近くで、上の校舎よりも静かな場所にあります。)

 

その後の手続きは受付のスタッフにより手際よく進められます。用紙に名前や住所、電話番号、メールアドレスなどの事項を記入し、パスポートを求められた際には提示すれば基本的にはスムーズにいくはずです。

 

最後に登録費用ですが、登録期間内であれば授業料が1クール10万CFA(約2万円)、初期会員登録が1万~2万CFA(約2000円~4000円)、教科書が2万CFAになります。僕は会員登録費用が1万5千CFAでしたので、合計13万5千CFAでした。

2度目以降の授業登録では使用する教科書のレベルが変わらない限り、授業料のみの支払いになります。

 

手続きはこれにて完了です!授業が始まる数日前には学校から律儀にも確認の電話が入るので安心度もぐっとあがります。その他学生証の発行にはもう一度別日にこの受付を訪れる必要がありますが、学生証が未発行でも授業は受けられますのでご安心を。

一点注意点を挙げるとするならば、学生証用の写真は受付の人のデジカメによりその場でいきなり撮られてしますので、服装やお化粧を整えて行くことですね(笑)

 

思ったよりもスムーズに進む学校の手続きでした。何か質問があれば何でもコメントしてくださいね。

次は学校の授業内容や雰囲気、クラス構成について書きたいと思います。

セネガルのテロ対策

今日でセネガル到着からちょうど2週間です。学校や家などもぼちぼち決まってきて、本格的にダカールでの生活を始める手筈が整ってきます。

「留学ブログ」を名乗っておいて、学校の事を書いてないのはマズイので、次の投稿では学校の手続きについて書こうと思います。

今回の投稿は前回に引き続き、記事の訳です。13日に起きたコートジボワールでのテロを受けて、セネガルでも安全対策が強化され始めているようですね。安全対策が強化されるのは勿論良いことなのですが、そのせいでものものしい雰囲気が出てしまうとしたら悲しいですね...。一日も早く平和が訪れることを祈るばかりです。

 

元記事はこちら

http://www.jeuneafrique.com/mag/311478/politique/senegal-plages-etat-dalerte/

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セネガル:海水浴場が警戒態勢に

2016年3月23日発行 Jeane Afrique

イスラーム過激派集団によるコートジボワールの海水浴リゾート“グランバッサム”へのよる攻撃後、セネガル当局は外国人観光客の来訪が多い海水浴場近辺での安全対策を強化し始めている。

 

ダカールの安全対策は1月15日に起きたワガドゥグでのテロ以降、素早く強化されたものの、全体の中で見て海水浴場での対策は不十分とされていた。措置は目に見えて強化されているわけではなく、その上ある西洋の外交官からは「最小限」との評価を下されていた。大統領筋の情報は、「海水浴場は今やカフェ、レストラン、ホテルと並び標的となっている。したがって対策を講じることにした」ことを認めている。

 

安全対策筋の情報では「“バッサム”のテロの後何も動かないのは無責任である」と考えられているようであり、また首都の南に位置する“プティットコト”を初めとする海水浴リゾートの安全を確保するのは憲兵隊であるとも明言された。

国民投票

 セネガルに到着してから1週間が経とうとしております。

今日3月20日はセネガルにおいて国民投票が行われています。

国民投票を前に街は結構盛り上がっていて、”On vote OUI(私たちは”OUI”に投票する)""On vote NON(私たちは"NON"に投票する)"という文字が色んな場所の壁にスプレーで書かれていたり、そういうTシャツを地域で作ってみんなで着て、ちょっとしたデモ?ストライキ?なことが起こったりしています。f:id:senegal-ryugaku:20160320230709j:plain

(ゲストハウスの部屋から見えた光景。全然荒っぽくはなかったけどすごい盛り上がり!)

 

なので僕は今日、騒ぎに巻き込まれたくないためゲストハウスに引きこもっています(笑)

この国民投票について少しネットで調べてみると概要が書いてあるフランス語の記事を見つけたので勉強がてら訳してみました。全然まともな訳ではないかもしれませんが、留学を経て少しずつフランス語能力を上げていきたいと思うので、今日はどうぞ大目に見てやってください...笑

元の記事はこちら

http://www.au-senegal.com/constitution-du-senegal-le-president-de-la-republique-annonce-un-referendum-pour-le-20-mars,12206.html?lang=fr

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セネガル憲法:共和国の大統領が3月20日に国民投票を行うことを発表

2016年2月17日掲載

 マッキー・サル大統領は大統領任期を5年に縮小することを約束し、この措置を現職期間中に施行することを願っていた。この事案を受け、憲法評議会は彼の任期が以前通り2019年まで続くものであると判断した。

 大統領はこの判断を受け、選挙規範、国民会議および憲法評議会の権限拡大についても取りあげる国民投票を2016年3月20日に行うことを発表した。

 

憲法改革計画

1.民主主義システム内での政党の役割の近代化

2.全てのタイプの選挙への無所属立候補者の参加

3.地方自治体の地位向上および、地域共同体での上院創設による地方開発の促進

4.新しい権利「健全な環境への権利」を国民の生来の権利としての認可

5.国民の権利確立による市民権の強化

6.大統領任期5年制の復活

7.野党および野党代表の権限強化

8.国民議会議員限定の海外在住セネガル人の代理権

9.政府活動の監査および公共政策の評価の分野での国民議会の権限拡大

10.発布前の合憲性監視のため、組織法としての憲法評議会への従順

11.憲法評議会人員の5人から7人への増加

12.憲法評議会人員のうち2人から7人の国民議会代表による指名

13.意見提出および控訴院に持ち込まれた違憲性に対する異議申し立ての審理のための憲法評議会の権限拡大

14.地方分権および地方分散の原則の合憲化

15.共和国体制についての規則の不可侵性、ライシテの原則、国家の不可視的な民主主義

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これだけみるとすごく良い方向性の改革に見えるのですが実際のところどうなんでしょう?セネガルの内情をもっと勉強していきたいなと思いました。

国民投票の結果はどうなるのでしょうか。